NIPTと中絶について解説します

このサイトでは、NIPTの情報を提供しています。
胎児の状態や疾患などを調べられる検査についてとその結果、どのような判断をするのか、中絶と診断結果のつながりを紹介します。
検査の後に羊水で調べてわかった場合に夫婦でどう考えたらいいのかなど、胎児と診断とのつながりについてもしっかりと理解しておくといいです。
検査内容と診断がどんな風にわかるのかといったことも紹介しているので、夫婦で事前にきちんと把握しておきましょう。

NIPTと中絶のつながり

NIPTと中絶のつながり NIPTとは、新型出生前診断のことです。
診断では胎児の疾患や障害などについて調べることが出来ます。
羊水を調べて胎児に障害がある場合、夫婦でしっかりと考えて中絶することを決める場合もあります。
中絶は母体にも負担がかかりますし、今後の不妊に関係が出ることもあるのできちんと父親、母親二人で考えましょう。
NIPTで疾患が見つかってもこのまま出産をして育てるという決断をする夫婦もいますが、そのときはどんな生活になるのか、またケアや治療についても考えなければいけません。
ひとりの命の問題なので、簡単に決断せずに医師に相談したり、夫婦以外にも祖父母になる方たちに意見を訊く方もいるようです。
検査結果だけではなく、家族としてどうするのかをきちんと考えて決めましょう。

NIPTの結果中絶という苦渋の判断をする家庭も

NIPTの結果中絶という苦渋の判断をする家庭も NIPTを受けることで、胎児の染色体の変化の有無を調べることができます。
この検査で調べられるのは、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー(ダウン症候群)の3種で、その他の染色体や遺伝子の変化は調べられません。
この3つの染色体変化をもって赤ちゃんが生まれてくる確率は全体の染色体異常症の3分の2と言われています。
NIPTによって胎児に先天的な疾患があるとわかると、分娩時や出生後の準備ができるのですが、胎児期に治療ができる疾患はそう多くはないのです。
13トリソミーや18トリソミーをもつ赤ちゃんは産まれても順調に成育できないことが多いです。
21トリソミーをもつダウン症の赤ちゃんは600~700人に一人の確率で生まれてきます。
ダウン症と診断された家庭の多くは中絶という判断を下しています。
理由は様々ですが、身体的または経済的に産み育てることが難しいという理由が一番多いようです。
合併症を伴うことが多いため、現実的に育児や教育費だけではなく医療費も必要になります。
また高齢出産でダウン症の子供が生まれる場合が多いので、自分たちが死んだらどうなるんだろうという心配もあります。
簡単な気持ちで中絶をする人などいません。
経済的なこと、将来のことを考えて仕方なく中絶という選択肢を選んでいるのです。

NIPTで検出することが出来る染色体異常とは

NIPTは新型出生前診断を指し、母親から採血しPCR検査を行うことにより胎児がダウン症といった染色体異常を調べることが出来る検査です。
従来行われてきた血液検査による出生前診断と比較しても、感度や特異度から見て検査自体の精度が高い特徴を持っています。
NIPTは国内で2013年から導入されており、従来の方法と比較しても母体の採血のみと非常に負担の少ない検査で、胎児の染色体異常を感度96.5%、特異度99.9%という高い精度で行える点にあります。
NIPTで検出することが可能な内容には、ダウン症候群である21トリソミーと18トリソミー症候群、13トリソミー症候群の3つです。
確定検査では流産などの胎児へのリスクが存在し、羊水検査では1/300、絨毛検査で1/100の流産の可能性があります。
しかしこの新型出生前診断であれば流産のリスクがなく、スクリーニング検査としても非常に優れていることや、妊娠周期10週0日目から検査を行うことが可能です。

新型出生前診断(NIPT)に設けられている年齢制限とは?

一般的に新型出生前診断(NIPT)の実施対象は、出産予定日に35歳以上となる妊婦さんとされています。
このような35歳以上の妊婦さんを対象としている背景には、母体の年が高くなれば高くなるほど染色体異常の発生率が高まることがわかっているためです。
実際の検査においても母体の年が高ければ高いほど陽性適中率が上がるという検査結果があります。
ただ、確率は確率に過ぎません。
つまり、35歳以上の母体から健康な赤ちゃんが生まれてくるケースのほうが多いのと同様、35歳未満の母体からであっても染色体異常をもつ赤ちゃんが生まれることはある点には注意が必要です。
なお、このような母体の年齢と発症の因果関係の高さゆえに、医療機関によっては新型出生前診断(NIPT)の検査を受けられる年齢に制限が設けられています。
一方で、その制限は各施設ごとが決めているものに過ぎません。
そのため、その制限を理由に受検できない場合、施設を変えれば検査を受けられる可能性は十分にあります。

NIPT(新型出生前検査)で分かる遺伝性疾患とは

新型出生前診断であるNIPTとは、母体から採血して検査を行うため出生前に遺伝性疾患を確認することができます。妊娠中の母体血には胎盤からの胎児側の細胞のDNA断片が混じっているため、その血液を検査することにより胎児の染色体異常の有無が判明します。
NIPTは妊娠10~22週に受けるのが一般的で、血液中のDNAを検査することにより13トリソミーと18トリソミー、21トリソミー(ダウン症)の可能性を調べることができますが、検査をするためには原則として出産予定日の年齢が35歳以上であることや2親等以内に染色体異常の人がいるなどの条件があります。
出生前診断には超音波検査や血清マーカーテストなどもありますが、NIPTはこれらの検査と比べて陽性・陰性の的中率が高く、検査結果の信頼性や信憑性が高いことが特徴です。ただしNIPTはあくまでも可能性を診断する非確定検査であるため、検査結果が陽性であっても診断結果を確定させるためには、羊水検査などの確定的診断を受ける必要があります。

どちらがいいの!?血清マーカーとNIPT

新しい命を迎える準備として、出生前診断を検討するかたが増えています。検査方法としては、母体血清マーカー検査と、NIPT(母体血胎児染色体検査)の2種類があります。いずれも妊婦の血液を採取して染色体異常を検査するため、胎児への負担がほとんどありません。
最も一般的な母体血清マーカー検査は、婦人科をもつ病院で受信でき、ダウン症候群やエドワード症候群という2つのトリソミーと神経管閉鎖不全症を早期発見できます。検査時期は15~17週ごろまでであり、それ以前では検査できないため注意してください。主に出産適齢期(35歳頃まで)の妊婦を対象にしており、検査制度は約80%です。35歳以降の方の場合、検査精度が下がるため、受けられないこともあります。
NIPT検査は、ダウン症候群とエドワード症候群に加えてパトー症候群を早期発見するための検査であり、国が認定・登録した医療機関でしか受けられません。妊娠10週ごろから検査可能になっていて、約99.1%という高い精度を誇ります。主に36歳以上の妊婦を対象にしています。

中絶に利用されることもあるNIPTでの染色体異常検査

NIPTとは胎児の出生前検査のことであり、染色体異常など結果によっては中絶が選択されることも現実にはあります。NIPT検査そのものは胎児への侵襲性はなく、普通の健康診断のように妊婦の血液を採取することで行えますので、母子ともに健康を害するようなおそれはほぼ全くありません。
ただし、これはあくまでスクリーニング検査のようなもので、確定診断をすることはできません。
頻度は低いですが、偽陽性が生じることがあります。偽陽性は、たまに誤解されていますが陰性に近い陽性といった意味ではなく、検査の結果は確かに陽性と出たけれども、実際にはその疾患を持っていない状態を指します。
つまり間違った結果が出たということです。実際に疾患を持っているかどうかは例えば羊水検査など確定診断と呼べるものを行うまで分かりませんので、NIPT検査の結果だけを見てこれは本物の陽性だとかこれは偽陽性らしいなどと判断するようなことはできません。

NIPTを受けるとダウン症かわかるので中絶するかを慎重に考えて

晩婚化が進んでいますし、高齢出産する妊婦さんがどんどん増えています。健康な子供を出産する人は多いとは言え、自分の場合はどうなのかが気になりませんか。高齢の妊婦さんや過去に障がいを持った子供を授かったことがある人などが、NIPTを受けることができます。
問題は、受けた後の結果が出た時にどうするかです。障がいを持っていない赤ちゃんであれば出産を選ぶのですが、そうではなかった場合はどうしますか。 NIPTで陽性判定の場合は、その後に確定診断をします。
そこで、お腹の中の赤ちゃんがダウン症だと判明した際には中絶するかどうかを考えてください。せっかく出産することができても、自分達でちゃんと育てることができるのか不安になりませんか。
そう言うこともあってか、ダウン症の赤ちゃんがお腹の中にいるとわかって中絶を選ぶ夫婦は少なくありません。本当にそれで良いのかどうかを考えるためにも、医療スタッフともよく話し合って決めましょう。

中絶にも利用されるトリソミー症候群のNIPT

NIPTとは胎児の出生前検査の一つであって、中絶するかどうかを判断するために用いられることもあり、トリソミー症候群についても検査を行うことができます。ヒトは46本の染色体を持っており、父親からのものと母親からのものの2本が対になっています。
つまり23種類があって、各種類について父親由来と母親由来が1本ずつあるイメージです。
ところが生き物は機械ではありませんので稀に2本ではなく3本有してしまっているケースがあり、これをトリソミー症候群と呼んでおりNIPTで検査することができます。
可能性としては23種類の染色体のどれにもトリソミーがあり得るわけですが、ヒトの場合で出産にまで至り得るのは13番目、18番目、それに21番目の3つのケースだけと言われています。
それ以外は胎児は成長することができず妊娠の早いうちに流産してしまい、出産に至りません。21番染色体のトリソミーは、ダウン症としてよく知られているものです。

NIPTにおいて考えるべき中絶の歴史とは

NIPTとはダウン症の子供をほぼ100パーセントの可能性に近く判別ができる検査です。近年NIPTを受けることがどんどん増えており、ある一定数の需要が歴史的にありました。
しかし受ける人は決して多かったとは言えず、欧米諸国よりも日本は少ないのが現状です。それはなぜか解説します。 NIPTがあまり日本に普及しなかった理由の1つに、優生保護法との対立があったためといわれています。
優生保護法とは人工妊娠中絶などに対する事項で、母体の生命健康を保護するための条例です。結局この法令は廃案されましたが、望まない妊娠をした時のために合法的な中絶が現在も多く行われています。
そして出生前検査が広く普及しますと、悲しいことですが手術が多くなるのではないかと推察されます。自分の子供がダウン症だと知ったら、堕胎を考える親御さんも多いのが事実です。
歴史的にも日本が触れたくない負の部分を抱えている優生保護法は、深く私たちに息づいている現実があります。

NIPTの中絶はカトリック教徒にとってはどうなのか?

NIPTにより、中絶が近年増えてきているそうです。しかし宗教的な理由、特にカトリック教徒は中絶を禁じているために違法として禁止している国もあるのです。
NIPTは出生前に子供の遺伝子状態を検査して、何か障害がないかを事前に知るための検査です。もし検査で陽性があった場合は、子供をあきらめる親も多く、社会的な問題にもなっています。
そして国によっては認めていないところもあるのです。例えばアメリカは、女性の権利を求めるフェミニズムが活発化することによって、堕胎が認めるようになったといいます。
レイプや健康的な理由により女性の権利が認められるようになったからです。信仰心として自ら禁じている人々も多くあります。
イギリスでも家族の数が増えて貧困化が増えたために、法律で最近認められるようになったのです。ただし日本と違い堕胎の条件があり、障害がわかっている時は全期間において堕胎が可能だというのでお国柄が出ます。

NIPTの参考サイト

NIPTは名古屋でできます